いしがき

うちの庭、敷地にはいろんな生き物が生息、訪問してくる、ミミズ、モンシロチョウの幼虫から、トカゲ、スズメ、モズ、果てはヘビまで。。でもまだ生き物だからいい。

家の二階の北側の八畳の洋室は長男の部屋で、ずっと長男はそこで過ごしてきた。うちの長男、呼び名はSという。Sが中学校の時だっと思うけど、用事でSの部屋に行くと、寝不足らしく、きつそうに起きだしてきた。どしたんと聞くと、夜な夜な色んな音と、気配があってさすがに眠れなかったとのこと。えっ、なんやそれ、まさか変なのが見えたんかというと、いつもなんか誰かいるし、音もするし、そんなん慣れてるんだけど、昨夜はひどかったと言う。絶句。。

Sいわく、たま〜にひどすぎるときがあって、どうにも眠れないとのこと。本人は慣れてるとかで、あまり話題にしたこともなく、今まで平然と過ごしてきたらしい。吃驚したのは俺の方で、俺はそういうの鈍い方なんだけど、よもやうちの家でそんなことが、ともうビックリを通り越して唖然としてしまった。でもどうにも手の打ちようもなく、お祓いでもと思ったけど、頭に鉢巻きしてろうそくを突き刺した老婆に来られてもって、、そういうのあまり好きじゃないということでそのままにしていた。

うちにはやんちゃな次男がいる。というか今は関東地方にいるけど、長男のS が学校に行くため部屋を出ることになった時、次男はTというが、Tが、俺洋室に移っていい?と聞くので、そりゃいいけどあの部屋は色々変なのが出るらいしいぞって言うと、そんなん気のせいや、大丈夫という。彼には和室があてがわれており、ずっと洋室がいいと言ってきた経緯があり、俺は放っておいたけど空いたから移りたいと言う。まあ空いたからいいぞと言うと喜んで引っ越しを始めた。

一週間くらいしたら、Tが、、俺和室に戻っていいと聞くので、やっぱ出たかと言うと、うなずいて、気のせいじゃなかったと。。。
そそくさと和室に戻って行った。俺は可笑しさ半分、正直どないしょって言う感じ半分だったが、とりあえず二階の洋室は物置みたいになった。。

次男のTが同じく家を出るとき、それに合わせて家の外壁もかなりガタが来ていたので塗装をやりかえることにした。業者の人が来て外回りを廻り、見積もりをしていた時、その人が、○□さん『俺の名字』、これはいけんよ、こんなことしたらダメやと言う。ええっ何が不味いですかと聞くと、敷地の道路側の石垣を指差し、端っこの方にある、とある石を指差した。なんか四角いよな、なんやこれ、上になってる隙間から石の上をよおく見るとかすかに字が書かれてあるのがわかる。えっ、もしかして、戒名?墓石じゃないか!!!

もう腰が抜けるかと思った。これはよくないよ、さすがに罰が当たる。俺は全く何十年も気が付かなかった。当時の業者が紛れ込ませたらしい。と言っても今はその業者は廃業しているらしく到底連絡などつかない。仕方なく今回壁の見積もりに来ている人にお願いして、人を紹介してもらい、墓石を取り除きお祓いをして処理してもらった。

ああ、こういうことだったのか、これはよくないわなと洋室の件、合点が行った。Sが帰省した時も、友人を泊めた時も気配は感じ無いという。いまだになんで二階なんか分からないけど、部屋の端っこがなんかの結界にでもう触れたのかと思うけど、不思議な音とか、気配は止まった。。全く、墓石を石垣に紛れ込ませるなんて! それに気がつかない俺も俺だし。。。

世の中、理屈だけじゃ説明できないことも多いよな。