とときはんすい

白石一郎の『十時半睡』事件帳というのを読んだ。"とときはんすい"と読む、なんとまあ、変わった主人公の名前だ。実はこの作家の白石氏は、一話完結の歴史物のシリーズを
模索中で、たまたまそれまで深夜の執筆活動で体を壊しかねない生活習慣を改善しようとしており、そこで毎日十時半に寝るということを決めたらしい。でそのとき、十時半で就寝する、にかけてこういう名前を主人公につけたらしい。

中身は、一旦は隠居した博多藩の目付けが人望があつく再び請われて藩政に返り咲き、総目付けとなり珍事件、お家騒動などをさばいていくという設定で、昔の武士のしゃちほこばった生活、その武士にあたまを下げながらもお金を持っているがゆえにペロリと舌を出しながらもしたたかに生きていく商人、町人の姿がかれており、なかなか面白い。舞台が博多というのも気にいった。昔から中州はやっぱり繁華街だったんだなあ。

さて、扶持米一石というのは現在のお金に換算していかほどか、、答えは約一万円。

山之内一豊が最近の大河ドラマの中で 200石という加増を受けたが、それは年間約200 万円程であり、物価が安いのを考えればまあ、それなりということになる。後々の、加賀100万石というのは禄高約 100 億円ということだ。

では、一両は、、、、約十万円ということらしい。月二両二分の給金とは、約 25万円となる。
(銀子4分で一両)

話の中で、石高の高い武士がめかけを囲う場面があり、その囲うのにかかるお金が月に二両二分だった。ふううん、、そうなん、、、と現実離れした場面に想像がつかないが、総囲いというのもあり、例えば、お金持ちで、正妻に先立たれたご隠居などの場合で大体いつもめかけと一緒にすごしているのは、月五両と書いてあった。

まあ、あいもかわらず昔から男とはどうしようもない動物だなあと変に関心した。まあ、この武士はきちんと罰が当たっているので、、まあ、、良しとしよう。

長いお城勤めがやっと終わり、(今で言う定年)、で、ご苦労様でしたと、、妻と家族に迎えられ、得意満面で
うむ、、酒、メシ、フロ、、と胸を張った、さるおえらい御勤番のサムライが次の日朝目が覚めたら、奥様からみくだりをつきつけられて、途方にくれるという話もあり、、、こりゃ、、人事じゃ無いぞ、、常日頃から大事につくさんとなあ、と、決意を新たにした、猪鹿おいさんでした。

ふう、汗々。。。。